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問題
$n$ 頂点の無向完全重み付きグラフが与えられる。辺 $uv$ の重みは $w_{uv}$ である。
また、各辺には赤か黒のいずれかの色がついている。
これからこのグラフに対して、以下の操作を好きなだけ行う。
- $v \in V$ を選ぶ。
- $v$ と隣接する全ての辺について、その色を反転 (赤 ↔ 黒) させる。
赤い辺からなるグラフが全域木となるようにできるか判定し、できるなら赤い辺の重みの総和の最小値を求めよ。
制約
- $2 \leq n \leq 300$
- $1 \leq w_{uv} \leq 10^5$
考察
以降、辺 $uv$ が赤いときに限り「頂点 $u, v$ は隣接している」と言うことにする。
葉である頂点 $r$ を 1 つ固定する。すると、 $r$ と接続する 1 つの頂点 ($s$ とする) 以外は全て $r$ と隣接しない。つまり $r, s$ を固定すると、初期状態における辺 $vr$ の色によって、 $v$ を反転させるか否かが一意に定まる。
ここから「 $r, s$ を全探索して、得られたグラフが全域木をなすか判定する」という解法が出てくる。しかしナイーブに全域木判定をすると $O(n^2)$ 掛かってしまうため、全体の計算量が $O(n^4)$ となって厳しい。
高速化
なぜナイーブな全域木判定に $O(n^2)$ かかるかというと、隣接する頂点を列挙するときに、他の頂点を全て見なければいけないためである。
もし隣接している頂点だけを列挙できれば、UnionFind にてサイクルが生じた時点で列挙を打ち切ることで、 $O(n)$ で判定ができる(全域木の辺は高々 $n - 1$ 本なため)。これを実現する。
まず $r$ を固定したら、全ての頂点が $r$ と隣接しないように他の頂点を反転させる。そしてこのグラフに対して隣接リストを構築する。
この後 $s$ を固定すると、 $s$ 周りの隣接関係だけが変化する。つまり $s$ が関与しなければ、先程作った隣接リストをそのまま使える。
よって $s$ に対して適当な場合分けをすることで、隣接頂点を無駄なく列挙できるようになる。
実装例
以下の実装では、全域木判定にて「 $s$ と接続する辺を最初に全部加える」ことで、それ以降 $s$ と接続する辺を無視できるようにしている。
Run #4814470 < misteer < Solutions | Aizu Online Judge
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#include <iostream>
#include <algorithm>
#include <numeric>
#include <vector>
struct UnionFind { ... };
constexpr int INF = 1 << 30;
bool solve() {
int n;
std::cin >> n;
if (n == 0) return false;
std::vector<std::vector<int>> graph(n, std::vector<int>(n, 0));
for (int v = 0; v < n; ++v) {
for (int u = v + 1; u < n; ++u) {
std::cin >> graph[v][u];
graph[u][v] = graph[v][u];
}
}
// vと接続する辺の色を反転
auto flip = [&](int v) {
for (int u = 0; u < n; ++u) {
if (u == v) continue;
graph[u][v] = (graph[v][u] = -graph[u][v]);
}
};
int ans = INF;
for (int r = 0; r < n; ++r) {
// 葉rを固定
// rが孤立するように反転
for (int v = 0; v < n; ++v) {
if (graph[r][v] > 0) flip(v);
}
// この時点で隣接リストを作成
std::vector<std::vector<int>> adj(n);
for (int u = 0; u < n; ++u) {
for (int v = 0; v < n; ++v) {
if (graph[u][v] > 0) adj[u].push_back(v);
}
}
for (int s = 0; s < n; ++s) {
if (r == s) continue;
// rとsが隣接
flip(s);
// 全域木チェック
UnionFind uf(n);
bool judge = true;
int sum = 0;
// まずsと接続する辺から追加
for (int v = 0; v < n; ++v) {
if (graph[s][v] > 0) {
sum += graph[s][v];
uf.unite(s, v);
}
}
// 次にsと接続しない辺を追加
for (int v = 0; v < n; ++v) {
if (v == s) continue;
for (auto u : adj[v]) {
if (u == s || u > v) continue;
// サイクルができたら打ち切り
if (uf.same(u, v)) {
judge = false;
break;
}
uf.unite(u, v);
sum += graph[u][v];
}
if (!judge) break;
}
if (judge && uf.gnum == 1) {
ans = std::min(ans, sum);
}
flip(s);
}
}
std::cout << (ans == INF ? -1 : ans) << "\n";
return true;
}
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